この本(転職に失敗したくない人が読む本: IT・コンサル業界で内定15社の経験者が語るエージェント活用術)、 Kindleで気軽に手に取れる本ではあるが、著者の体験から語られる転職エージェントの使い方はかなり参考になるのでネタバレにならない範囲で紹介。
著者はメーカーのSEとして勤務したのち、33歳でコンサルティング業界に転職、その後中小企業向けの転職支援の会社やスタートアップの経営企画部で新規事業を担当して今に至るという経歴の方とのこと。
20社近い転職エージェントと会い、15社からの内定を得た経験があるのだそうだ。
転職エージェントの担当者にどう情報をもらうのか、中規模の転職エージェントをどう考えるか、等々貴重な話が満載だった。
以下、チェックさせてもらった部分を抜粋
- 転職活動は自分自身と相手(応募企業)を知ることが肝であり、その具体的な方法論としてエージェント活用がポイントである
- ネガティブな転職動機があっても、構わない。ネガティブに捉えているということ自体が、あなたの価値観を表現している
- 事前に応募企業がどのような人材を求めているかについて、当然、応募企業のホームページ等で下調べした上で、エージェントから細かく情報を仕入れた
- その情報にあわせて、応募企業によって、職務履歴書の見せ方を変えて応募したり、面接時も受け答えを変えたりしていた。これが、多くの企業から内定を貰えた要因
- エージェント自身もイメージが先行して、情報不足の場合があるので、人材紹介会社から応募候補の会社に入社している人がいた場合は、実際に働いている人を紹介してもらい確認したほうが良い
- 基本、エージェント経由で情報収集しつつも、いざ応募しようと思っている企業については、自身でも簡単に調べておいた方が無難
- 「両面型」の人材紹介会社がおすすめ。「分業型」のデメリットとして、求職者と企業を対応する担当者が別になってしまうため、情報ロスが発生するということがある。転職活動は、情報が肝となる以上、このような人材紹介会社を利用するのは、致命的
- 最初にエージェントに会ったときに、"複数の求人票"が"その場で出てくる"というのがポイント。まず、その場で出てこないということは、事前に職務履歴書やこちらの希望を見ているにもかかわらず、提案する能力が低いと判断できる
- その会社にそのエージェントを通して、入社経験があるのか? これも重要なポイント。前述したとおり、エージェントでも知らない詳細な情報は、実際に勤めている人にしか分からない。入社している人がいれば、その方と連絡を取って頂いて、情報を仕入れてもらうことが出来る
- 転職活動は、メンタル面も非常に大事になってくる。見送りとなる企業が多くなってくると、テンションが下がったりすることはあります。受けるにしても、(転職エージェントからあらかじめ大方の見込みを聞いておいた上で、)ダメ元で受けるのであれば、ダメージを少なくする効用がある
- オーソドックスな質問は、予め応対を準備して、面接に臨むが、変化球に対しては、良くも悪くも、自分の習慣や価値観が滲み出ます。そのハッとした時が、自分の価値観のチューニングどころ
- 変化の激しいこの時代、近年の大企業の事業売却、リストラ等を考えると、定年までに1社で働くことが、当たり前とは言えない時代になってきている。今後のキャリアを踏まえて、30代中盤までには、1度転職しておくことがおすすめ。
- 結論から言うと、意思決定のポイントはワクワクする企業を選んだ方が良い
- 必ずギャップは存在する。そこで、よく言われのが、「不安はGo!違和感はNoGo!」
これ以外にも、体験からくる具体的なアドバイスが多く、読んだ甲斐があった。
エージェントを使って、敵を知り、己を知ることで、成功転職ができる、というのが心に残った。気軽に読めるが、オススメの一冊だ。
転職に失敗したくない人が読む本: IT・コンサル業界で内定15社の経験者が語るエージェント活用術
相手を知る ~
第1部:転職活動は情報戦
第2部:エージェントが転職活動の明暗を分ける
第3部:面接を通して、「自分を知る」
第3章:最終意思決定
第1部:転職活動の常識・掟
第2部:ロジカルとエモーショナルの狭間で
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