私は現在、貿易の輸出入を扱う会社で勤務しており、通関業者として日本の会社と海外の会社の間に入り、通関や配送手配などを行っています。
前職では、経営コンサルタントの会社に勤務しており主に中小企業を中心に、飲食店からアパレル、小売り、製造など様々な分野の顧客と仕事をしていました。
以下では、なぜ経営コンサルタントから異なる業界に転職を考えたのか、そして転職の際の工夫や失敗談なども記載できればと思います。
転職を考えたきっかけ
そもそも経営コンサルタントの会社に入社したきっかけですが、一言で言うと「様々な業界の構造を勉強するため」です。
もちろん、経営コンサルタントがカッコイイ、給料が高い、経営的なセンスが磨けるなど理由は他にもありました。
しかし、それよりも強く感じていたことは、これから将来的に一つの会社で働ける可能性は低いということ、そのために一つの分野に限らず早い段階で多くの分野を見ておきたい、ということです。
自社商品を扱う会社のように、一つの分野に特化することも考えてはいましたが、それよりは(知識が分散したとしても)あらゆる分野の会社に入りそこの一員として関わることのできる経営コンサルタントは、私にとっては目的にかなっている仕事でした。
なので、私の転職をする際の理由、判断基準は、「その会社で働きたい、貢献したい」という思いよりも、「どんな経験を得て、次の業界に移るか(ステップアップするか)」ということだと言えます。
私が経営コンサルタントの時に特に感じたことが、どれだけ良い商品・サービスを作ったとしても、それを販売する顧客がいるかどうか、さらには商品を届ける物流網の整備が必須だということです。
少子高齢化や人口減少が進む日本の企業が海外に進出している現状や、アマゾンなどのECやコンビニなど配送の増加による物流の重要性などを実感し、今後は販売網の確保や物流網の整備が大事になる、その物流に携わることで社会の状況がわかると考え、物流を担う今の会社に転職を決意しました。
もう一つ、転職を決めた理由が労働時間です。前職は深夜までの残業は当たり前で、もちろん自分自身で選択した働き方でしたが、これでは自分の視野を広げるために仕事以外の人との交流ができないと考えていたこともあり、残業時間が少ない(自分で時間をコントロールできる)職業に移ることを決めました。
まとめると、「自分が好きな商品を扱っている会社だから頑張る」というよりは、「今後自分の視野を広げるためにどれだけ視野を広げることができるか」、言い換えると「社会が多様化・グローバル化していく中で何が求められるのかを知る」という視点で転職を決意しました。
転職のためにしたこと、工夫したこと、成功失敗
そして、初めての転職活動が始まったのですが、転職探しとして最初に行ったことが「経験者に聞く」ことです。
私は会社の上司に転職の相談をすると当然のように止められました。
転職を経験している先輩に聞くと応援をしてくれました。
なので、私はとにかく自分が何のために転職するのかを明確にし、同じような理由で転職を経験して、さらには欲しい結果を既に得ている人に聞くということを実践しました。
転職サイトに登録してエージェントの方に相談してみるのも良いですが、その際はその会者の転職の実績(分野など)を参考にしてみるといいと思います。
失敗談も一つ話すと、とある会社の面接にて私は前職で成功した事例を自信満々で話したのですが、それが面接官の方には上手く伝えることができなかったようで受からなかったということがありました。
後から聞いたのですが、「前の会社での実績としてすごいのはわかるけど、この会社では分野が違いすぎてわかりにくい」とご指摘を受けました。
もちろん、自分の経験を存分に生かすのは大事ですが、それを相手の文化や価値観に合わせていくこと、必要であれば自分が得てきた経験も時には捨てる勇気を持つことも大事だと学びました。
実際に転職をした今でも、前の会社では許容されていたことが厳密に行われていたり、前の会社が実はかなり良質なノウハウを構築しているなど、自分の常識が変わっていくことばかりです。
いかに自分が一つの考え方に縛られていたかを日々思い知らされています。
いま思うこと
転職が当たり前の時代になり、どこかで一歩踏み出すことは必要不可欠なものになってきたと思います。
私は新卒2年目での転職でしたが、世間では3年は腰を据えて、という話もあるためか転職する際は多くの反対もありました。
大事なのは、3年間は籍を置くことと言うよりも、常に自身の理由を考えそれに対応していくこと、幅広い視点に触れることで自分の視野を広げていくことのように思います。そうすることで、「どの会社でも雇ってもらえる人」、「何をやっても上手くいく人」に近づくと言えるでしょう。
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