大学を卒業してから17年間働いた大手メーカーを退職、新しい世界を探して転職活動を行いました。まだ40歳前半ということもあり、インターネットなどに掲載されている通り、比較的簡単に複数社から内定を得ることができました。
この複数社というのがミソで転職活動中は自分が選ばれる立場だったのが、今度は選ぶ立場になったのです。その選択でミスしたため、再度転職活動をしなければならなくなってしまった苦い経験を紹介します。
今後転職される際には注意すべき点として頭の片隅においていただけると幸いです。
注意点①就業条件の内容(休日)をきちっと把握しましょう
週休2日といえば、毎週土日がお休みになると思っていませんか?実は僕自身、週休2日=土日が休みと思い込んでいました。しかし週休2日といっても土日が休みとは限らないのです。祝日がある週には土曜日に出勤しなければならないのです。
僕が思っていた週休2日というのは「完全週休2日」というのが正しかったのです。就業条件の休日は、「完全週休2日」と「週休2日」があるので注意しましょう。
週休の話と一緒に年間休日が掲載されています。週休2日の場合は、年間休日が110日強(僕の転職先は111日)、完全週休2日の場合は年間休日が125日程度となっています。
最近、カンパニー制をとっている企業は多く、社内でも所属するカンパニーによって休日数が違うことがあるのでそれも注意が必要です。
転職サイトやエージェントには一番いい条件を伝えていますが、実際はもっと少ないこともあります。
実際、僕の転職先は114日となっていましたが、それは別のカンパニーの話で、僕が所属したカンパニーは111日でした。トホホでした。
注意点②年収での賞与の計算
転職にあたり、年収は同等か増えることを期待している人は多いと思います。僕もそうでした。新しい分野にチャレンジしながらも年収アップを狙っていました。そのため、複数内定をいただいた会社間で年収の比較も行いました。
月給については明確に掲載されていたのですが、問題は賞与です。「賞与は4.5ヶ月の予定です」と書かれていましたが実際は、不況の影響も受け、2年目の夏でも1.1ヶ月、冬に至っては0.5ヶ月。当初4.5ヶ月の予定が実際は1.6ヶ月。
本当に過去の実績で4.5ヶ月もあったのかと、長く働いている先輩に確認すると、年間1.5ヶ月くらいだよと回答が。だまされたと思いました。
あまりに怒りが収まらず、人事に確認すると、これもカンパニーによって異なり、一番もらっているカンパニーは確かに4.5ヶ月もらっています。確かにそのカンパニーは利益をだしていますが、そんなに大きな差はありません。そこには賞与比率のカラクリが隠されていました。
僕が配属された部署は月給が比較的高い分賞与が抑えられている、逆に月給を抑えて賞与比率を高くしているカンパニーも確かに存在するのです。
面接の際は、両方のいいところだけを抽出されて伝えられていたのでした。
年収については、過去数年の「配属される予定の部門」の賞与をきちっと確認することが大切です。管理職待遇の人はどれくらいの残業が実際に行われているのかを確認しておいた方が良いでしょう。
注意点③「ホワイト企業」という言葉にだまされるな
働き方改革が進む中、厚生労働省がホワイト企業の選定を行っています。僕が転職活動を行っているときは、実際に転職した先の企業はホワイト企業に認定されていたのでした。
もちろん転職エージェントからもホワイト企業だからサービス残業もないし、安心ですという言葉をもらって完全に安心していました。
実際に入って知ったのが、ホワイト企業に認定されたが内部告発か、認定が解除されていたのでした。実は転職活動の時にはすでに解除されていたので、僕がきちっと厚生労働省のホワイト企業リストをチェックしておけばよかったのです。
実際は、管理職待遇でみなし残業での労働。人手が足りないなら会社として支払いが増えない管理職が土日にでてきてなんとかしなさい。そんな環境で、気が付けば週休2日どころか週休1日となってしまいました。
17年間勤めた企業を思い切って辞めて、新たな世界を求めていい条件で内定をもらい、さぁ頑張るぞ!という中、とてもつらい日々を送る羽目になってしまいました。その結果、2年で再度転職活動をおこなうことになりました。
ものは考えよう、今回の転職活動は、失敗した経験をいかし、面接では積極的に質問をして、完全週休2日制(年間休日128日)、残業なしでの年間給与の提示、残業時間が10時間の場合の月給、年収の提示、過去3年間の賞与月数の提示(6.2ヶ月)してくれた企業から内定を勝ち取りました。
まだ職場にいってないので不安もありますが、すくなくとも就業条件は改善する見込みです。
特に40代での転職はリスクを伴います。何度も何度も転職すると企業からの信頼も低下してしまうので、他人の失敗事例を糧に転職を成功させましょう。
次はこちらもどうぞ: