ある親しい人間(40代)が、自分でやっていたベンチャーを抜け、NEXT100に名前が出てくるようなベンチャー企業に転職した(ちなみに旧帝大を卒業し、ある大手企業でSEをしていて、その後同僚と起業した人間だ。)。
先日会った際、新しいスタートを切ったこともあるのか、なんか若返ったような精悍な顔つきをしていたが、やはり他人の会社に入ることの気苦労についても語っていた。
果たして彼の転職が成功するのかどうか、自体はもう少し見極める時間が必要だろうが、そんなことがきっかけで、40代のベンチャー転職にあたって注意しておきたいこと、やっておきたいこと、理解しておきたいことについて書いてみたい。
- 業界動向をウォッチしておく
- 社長の方針や人柄を確認しておく
- ベンチャー転職は小さいチームの中に入り込むことであることを理解しておく
- 個性的なメンバーとの付き合いが必要であることを理解しておく
- 年下の人間とどう付き合うべきかを理解しておく
- 何もかも整っていない状況を覚悟しておく
- 動きが非常に早いことを理解しておく
- 退路を確認しておく
業界動向をウォッチしておく
業界の好調は続くのか、バブルではないのか?など、転職先の業界の今後については転職する前に見ておきたいところ(勿論就業中も情報収集をしておく必要はある。)。意外とベンチャー企業だと、Yahoo!ファイナンスの掲示板やリクナビの新卒採用などの情報も貴重な情報源になる。もちろんYahoo!ファイナンスの掲示板の方は有る事無い事書いてあるのだが・・・。
社長の方針や人柄を確認しておく
当たり前だが、ベンチャー企業こそ社長や経営幹部数人の人間性や力量、考え方に大きく左右される。今までの経歴や考え方など、市場に出ている情報については十分にあたっておく必要がある。
Twitterなどをやっている社長であれば、Tweetを過去に遡って見てみるのも思考の方法や癖を確認するのには有効だろう。
ベンチャーの場合、多少もられた形で情報が出てくるのは仕方がない。ただ、イマージだけで判断するのではなく、じっくりと情報を集めて判断したほうが良いだろう。
ベンチャー転職は小さいチームの中に入り込むことであることを理解しておく
冒頭の人物の感想にも出てくるが、ベンチャー転職はすでに出来上がっているチームに入ってゆく形になる。小さなチームの人間関係が非常に重要である。
入ってみると分かるが、大企業と異なり、比較的逃げ場は少ない。その中でどう立ち回ってゆくかそういうことを理解しておく必要がある。
参考記事)社長の期待に応えることの重要について(中小企業の場合)
参考記事)入るチームの平均年齢もおさえておきたい
個性的なメンバーとの付き合いが必要であることを理解しておく
過去当ブログで取り上げた記事にもあったが、ベンチャーにいる人間は個性的な人間(大企業とは相容れない人間、なかなか大企業に馴染めなかった人間なども)が多い。例えば、たまたまいいお客さんを持っているからいい気になっている人間などもいる。
そういった人間とどう付き合ってゆくのか、ある程度我を抑えて(自分を取り繕って)他人のわがままを通してあげるといったことも必要な場合がある。
参考記事:
年下の人間とどう付き合うべきかを理解しておく
40代の転職であれば、周りが若い人ばかりであることも多い。そういった中でどう立ち居振る舞いをしてゆくのか、考えておくことが重要となる。
役職の上下は非常に変動しやすい。もしかしたらいきなり部下だった人間が上司になることだってありえるだろう。
昔在籍したベンチャーでは若い社員から「お父さん」と呼ばれ、慕われるおじさん社員がいたが、非常に見習うべきところが多い、というのが今だから分かる。
最後は年とか関係なく、一人の人間として、人間性を高め、周りの人と付き合ってゆくことが必要ということだろう。
何もかも整っていない状況を覚悟しておく
これもよくありがちだが、大企業とは異なり、ベンチャーは制度などが整っていないことを挙げたらきりがない、という状態が起こり得る。
そんな状況を楽しみながら、自ら作り上げていくぐらいの気概が求められることも多い。そんなことも考えておきたい。
動きが非常に早いことを理解しておく
これは経営者の方針などでも大きく変わると思われるが、ネット系のベンチャー企業などだと、非常にダイナミックに組織や部署の見直しが行われる。私の場合、1年数カ月で4回ほど部署が変わったことがある。
四半期ごとに部署異動だとか、朝令暮改で方針が変わるとか、そんなことも日常茶飯事であるので、大企業の感覚のままでいると戸惑うことも多そう。
退路を確認しておく
上手くアラインできることもあるだろうけど、うまくいかないこともある。当たるも八卦当たらぬも八卦の部分があることは仕方がない。
当たらなかった場合のリスクを想定して準備をしておくのも大切(ベンチャー転職の場合、石の上にも三年が正では無いことがあり得る。)。そういえば前職で中の良かったIBM出身のおじさんもLinkedInのプロフィール更新はかなりしっかりやっていたのが記憶に残っている。
今回は守りについて書いてみた。もちろんベンチャー転職には魅力も沢山ある。それについては別の記事で語れたらと思う。
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