はじめに
世の中には数多くの会社が存在し、様々な分野で事業を繰り広げています。それに伴い各分野毎にプロフェッショナルが存在し活躍しています。
中には時間的拘束や仕事内容の制約を嫌い、全てにおいて自由度が高いフリーランスを選択される方も増えてきておりますが、近年ではコロナ禍の影響等で安定した仕事・安定した報酬を得たいという傾向が高まり、業績の安定した会社に就職したいという希望が跡を絶ちません。
しかし、多くの会社が求める人材は20代30代のプロフェッショナルであり、40代を求める企業は極端に少なく、転職は難易度を極め転職成功率も急激に下がっているのが実情です。
少し前に某大手食品会社のトップが45歳定年説を推奨する等、中年層の転職は非常にハードルが高い事がうかがい知れます。
関連リンク:45歳定年制説について考えてみた
では40代人達は転職を諦めなければいけないのか?そんな事はありません。多くの経験や専門分野のスキルという物は短時間では得る事が出来ず、長い月日の中で培われるものでもあります。
要するに持っている力を希望する会社の採用担当者にわかり易くプレゼンする事ができる力を持った人材は、年齢に関係なく求められているのが現状です。
転職に向いている人
基本的に転職に向き・不向きというものは無いと思います。おとなしい性格の人でも社交的な性格の人でも、希望する会社に転職するチャンスは平等に与えられており、新たなステージで活躍している人は沢山います。
転職とは、その人が持っている経験やスキルが、希望する企業と合致するかしないかがとても重要です。そのために必要となるのは、自分の長所や短所、客観的に自己を分析する事が大事だと思います。
私の勤務している会社では、基本的に書類選考から選ばれた方を面接(一次・二次・役員面談)させて頂きますが、一番最初にチェックしてしまうのは、やはり身だしなみです。
安いスーツやワイシャツでも清潔感ある着こなしが出来ているか、ネクタイはキチンとしめられているか、靴は汚れていないか等をまず確認します。身だしなみとは=仕事に真摯に向き合えるかの判断基準の一つだと考えます。
数年前に、営業職希望の40代前半の男性を面接しました。書類選考を経て本社からメールで送られてきた履歴書を確認すると、学歴や職務歴は申し分なく、その内容だけでも即採用したい位の経歴でした。
後日面接してみると、質疑の受け答えもしっかり的を得ており、経験値の高さと卓越したスキルを感じさせられました。しかし残念な事にその方の出で立ちは、とてもラフなものでした。ネクタイがダラッと緩められてあり、スーツの上着も着用しておりませんでした。
聞くと自分の車に置いてきたとの事、思わぬ答えにこちらがびっくりしたのを覚えています。確かに面接時の見た目ですべてが判断出来る訳ではありません。
しかし営業職は一旦外に出れば自分自身が会社の代表であり、会社とは社内においてもコミュニケーションやチームプレーが大切になります。
クライアントに対しては、適度な気遣いも必要となります。とても力のある人材である事は履歴書や職務履歴からも十分感じ取れましたが、残念ながら弊社の求める人材では無いと判断し、お断りする事となりました。
40代に必要なスキルとは仕事内容だけではなく、社内・社外においても自身がムードメーカーやチームリーダーとなり、業務のバランスが取れる人が求められるのです。
転職に向いていない人
転職云々だけに限りませんが、基本的にネガティブな発想や考え方を持っている人は、転職を希望する企業の採用担当者に自身の実力やアピールポイントを明確に伝える事が出来ず、過小評価されてしまい、高いスキルや実績を持っていても評価されない事が多くなってしまいます。
その人が持っている力や実力が正確に伝わらなはとてももったいない事です。最低限のコミュニケーション能力は身につけ、自身の能力や魅力を伝えたいものです。
転職は本当に必要なのか?
転職とはとても勇気がいるものです。また多くの時間と体力を使うものです。一般的に年齢が高くなるにつれ、良い転職のチャンスは低くなるものですが、皆さんは何故転職を希望するでしょうか?理由は様々だと思います。
「新しい仕事にチャレンジしてみたい」「今より良い待遇(環境)で仕事をしたい」「経験を活かしキャリアアップしたい」
長い間同じ環境の中で仕事をしていると、日々の生活がマンネリ化し、自身の成長も感じられない事から、仕事の効率や生産性も低下してしまい、「この仕事には向いていないのではないか?」と疑問を抱くことも多々あります。
こんな時こそ自身を客観的に見る事が大切です。まさに灯台下暗し、実は長年同じ仕事をしていると知らず知らずにその分野のプロフェッショナルになっている事も珍しくありません。専門分野での卓越した知識やスキルは高い価値があるものです。
転職を考える前に今の仕事への考え方や取り組み方を工夫してみると新たな道が見えてくるかも知れません。
もちろん、転職する事は新たなチャレンジでありチャンス・希望でもあります。ただし現状を良く見極めて決断しないとせっかく転職したのに求めていた仕事を与えられなかったり、想像していたよりも低いポジションで仕事をしなければならないといったケースも考えられます。自身の能力を最大限に発揮できる様、己を客観的に観察する事も大切です。
転職に有利な人材とは
私自身も20代に転職を経験しておりますが、今(40代)転職をすると考えるとやはり慎重になってしまいます。経験やスキルはそれ相応に身についていると思いますが、20代の頃に持っていた良い意味での無鉄砲さや勢いが無くなっており、安心や安定を最優先してしまう癖が身についてしまっています。
先にも述べましたが、私は某企業の営業部門において小さなマネージメントをさせて頂いております。中途採用の一次・二次面接に携わることが多く、様々な角度から転職希望者を見てきましたが、採用者から注目される方にはいくつかの共通点が存在します。
それは、
①自身のプレゼン能力が高い。
②自身のアピールポイントを明確に理解して おり、自己プロデュースが出来ている。
③言葉の節々に前向きな発言が多い。
自己分析がしっかりと出来ておりプロデュース能力が高い人材は、採用する側からしても魅力に感じるものです。
まとめ
20代・30代と比べ40代の転職はハードルは高くなりますが、経験豊富な人材を求めている企業が多数ある事も事実です。今の仕事が自分に合っていない、仕事内容や実績に見合った評価を受けられていないと感じた場合は、転職という選択を考えてみても良いかも知れません。自身の経験やスキルを最大限発揮し、充実した毎日を送って頂きたいと思います。
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