40代での転職は実際には厳しいと言われています。実際に案件も減ってきますし、マネージメントクラスでの転職でなければ年収も下がることがほとんどです。
今回は筆者が40代で年収アップする転職ができた時の体験をお話します。
- 転職のきっかけ:中小企業のオーナーカンパニーに馴染めなかった
- 転職は良いエージェント担当者に巡り合うことがカギ
- エージェントなら自分で年俸交渉する必要がない
- 転職先のリアルな企業情報もエージェントから聞けた
- エージェントにも特徴があるが大事なのは担当者
- 転職状況はこんな感じでした
転職のきっかけ:中小企業のオーナーカンパニーに馴染めなかった
転職をする前、私は社員30人ほどの小さな企業に勤めていました。業界としては日用品、消耗品のメーカーです。社長が奥さん、副社長が旦那、専務と常務が息子という典型的な家族経営の会社でした。
筆者はそれ以前は外資系企業に勤務しており、あまりの環境の違いにこの会社には努力してもなかなか馴染むことができませんでした。
今時、紙のタイムカード、退社時に社長室へ行って退社のあいさつが必須、場合によって強制残業、強制早朝出勤など、ブラックというほどではありませんでしたが、昭和の家内制手工業を思わせる会社でした。既存社員はこの会社が初めての人も多く、それが当たり前だと思っていた節もあります。
転職は良いエージェント担当者に巡り合うことがカギ
あるきっかけがあって、
「一生この会社には勤められない。長くいるところではない」
と確信した筆者は、転職活動をすることにしました。まずは転職サイトのチェックと、以前から登録していた転職エージェントに連絡をとりました。
この時お世話になった転職エージェントは2つ。ひとつはJACリクルートメントで、もうひとつはファッション業界に強いエージェントさんです。どちらも以前転職した時に親身になって相談に乗ってくれた担当者さんがまだ在職していたのがラッキーでした。
JACリクルートメントの担当さんは、私の希望する業界に明るい人なので話がとても早く、「今すぐ紹介できる案件はないけれど、行きたい会社があったらこちらから売り込みに行きますよ」と言ってくれました。これはとても心強かったです。
活動を始めて2か月くらいで、業界ではかなり有名な企業との案件を紹介してくれて面接することができました。そこは残念ながらマッチしませんでした。
その後まもなく、私のキャリアとスキルをほぼ丸ごと活かせる同業他社を紹介してくれました。話はとんとん拍子に進み、数回の面接をクリアして内定にこぎつけました。
そこは親会社が別業界で新規に消耗品の事業を立ち上げる事業部だったため、経験者がほとんどおらず、ゼロから事業を立ち上げられる人材を募集していたのです。
筆者はその親会社を知らなかったのですが、後でその業界ではかなり有名な企業だと知ることになります。
エージェントなら自分で年俸交渉する必要がない
この時、希望年収について「現状の年収に上乗せ程度にすべきか、本当の希望年収を正直に言ってもいいか」と相談したところ、
「自分を安売りする必要はないです。あなたのスキルだったら希望年収を提示して大丈夫です」
とはっきり言ってもらえたのが自信につながりました。おかげさまで前職より200万アップの年収で転職することができました。と言っても、前々職の年収に戻っただけなのですが、
「一回下がった年収は元に戻らない」
とも言われていたので、40代で年収アップの転職は本当にうれしかったです。
また、転職エージェントのいいところは事前にエージェントの方で年収の交渉をしてくれるところです。年俸の交渉は転職で一番デリケートな問題なので、ここをお任せできるのはとても気が楽です。
転職先のリアルな企業情報もエージェントから聞けた
この転職の時役に立ったのがもうひとつのエージェントさんです。このエージェントからはその時案件は紹介してもらえませんでしたが、転職する企業の親会社の情報を聞くことができました。
「業界では有名ですし、成長率もすごいです。うちの案件でその会社に採用になった方もいるんですが、かなり忙しい会社らしく入社したその週から帰りはタク送だったって言ってました。その会社、真夜中でも明かりが消えないので「不夜城」と呼ばれてるらしいです」
とかなり詳しい内情を聞くことができました。ネガティブな情報は逆になかなか聞けない貴重な情報です。
エージェントにも特徴があるが大事なのは担当者
どちらもいいエージェントさんですが、どんな担当者に当たるかで転職できる確率は変わってきます。
筆者の担当さんは比較的長い間、熱心にあきらめずにつき合ってくれましたが、最初のうちだけは連絡してくるけど、売り物になりにくいと思ったらあっという間に知らん顔をするリクルーターがほとんどです。
また、担当さんが業界に精通しているかどうかもポイントになります。一見同じ業種に見えても全く違う仕事の場合もありますので、そこまで把握しているリクルーターだと話が早いですね。
エージェントには「担当を変えてほしい」とは言いにくいので、複数のエージェントに登録して頼りになる担当さんと話を勧めましょう。
転職状況はこんな感じでした
・転職年齢 45歳
・企業規模 年商20億→年商300億円
・年収 400万円→600万円
・役職 一般社員→マネージャー
年収が上がった原因としては、新規事業を立ち上げるうえで、ゼロから立ち上げる知識とスキルを持っていたこと、また、販売ルートについてもある程度の人脈があったので、知識も人脈もまるごと買い取ってもらったということだと考えています。
この転職についてはエージェントさんのおかげが多分にありますが、実際に転職するとなると好条件の案件は早々出てきません。転職したいと思ったら短期決戦ではなく、いい案件が出てくるまで待つ覚悟も必要です。
また、エージェントのほかに頼りになるのはやはり知人の紹介です。あまりおおっぴらに「いい仕事あったら紹介してください」と在職中に言って回るわけにもいきませんが、情報収集したり、人脈を広げておくことは現職にも役に立つことですので、情報をキャッチするアンテナと人脈づくりは頑張っておいて損はないです。
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