これは40代で何十年ぶりに正社員雇用として働くことになった40代女性の離職体験談です。
生涯学習といいますがこの年にもなり、こんなにたくさんのことを学ぶとは思っていなくて私の今後のキャリア形成に大きく影響することとなりました。
私は25歳で結婚してからは、正社員という雇用形態で働くという考えはなくて40代を迎えても給与待遇の良い会社や自身のスキルアップとかへの欲もなかったです。
ある日知り合いから紹介されたのが今の会社でした。
親会社は大手企業でその子会社の1つとの説明までは受けていましたが、面接に行くまで私はまさか自分が正社員で採用とは思っていなかったのです。
派遣社員という雇用形態で勤務経験があったのでフルタイム勤務に抵抗はなく、むしろもう派遣切りを経験しなくて済むと安堵したのを覚えています。
しかし正社員雇用ということで自身の社会的経験値の少なさからか不安が山のように押し寄せてきました。
40代ともなると、若いころとは違い最後の職場となるかもしれないのでラスト転職だとそれなりの覚悟をしての入社でした。
入社からの3年間はすぐに過ぎ、まさにジェットコースターに載っているかのようでした。
このままこの会社で終身雇用できればと考えた頃に、親会社から業績拡大を考えた人事異動の話がありこの会社でのプロジェクトが動き出しました。
私も会議に参加しましたが正直キャリアが数段も上の人が話す内容は難しく会議は苦手でしかなかったです。
本社異動されるその方は男性のリーダー職、その仕事の後継者に私をとのことでした…
製造業なので体力的負担が大きな仕事はリーダー職の彼が中心で、女性である私には重労働になるかもしれない…そもそも私にはパート社員をうまく采配する器もないのにとそんな不安がよぎり、断るつもりでした。
しかし同僚に相談してみると意外にも一緒に頑張ってやれることをしてみようかと提案されてその時は「そうだよな…自分のキャパシティーを超えない限りはできるのじゃないか。」と考えたのです。
もちろんリーダー職は大変でしたが、悩みながらもこなす仕事には達成感もあり手探りながらも自分の成長も感じられあの頃残業が何日も続いても何故か苦じゃなくてむしろ40代でのキャリアアップへの期待度が大きかったのだと思います。
物事の考え方もプラス思考というと聞こえはいいけれどかなり楽観的なもので、この仕事は自分にとっての「天職」だとまで感じていました。
今の自分は望めば何でもできるし、手に入るのだという考え方で、パート社員への仕事の教え方もかなり自分目線だったと反省しました。
今思えばこの選択が私の岐路だったと思え、あの時にもう少し違う提案はできなかったのかなどと自問自答を随分しました。
人事異動から半年後のこと仕事中に突然の腰の痛みに、慌てて整形外科を受診すると「腰椎のヘルニア」で痛みがひどいようなら手術でこの先も立ち仕事を続けるのは腰にも大きな負担だろうとの診断でした。
私の肉体はとっくに自分のキャパシティーを超えていたことを気づき大きく落胆し、整形外科の待合室でこれまでを初めて振り返りました。
「がむしゃらに進む!」まさにこの言葉がぴったりだと思い、これまでのがむしゃらにこなしてきた仕事を思いペース配分出来なかった自分を悔やみました。
退社も覚悟して上司に診断結果を伝えましたが、やはり今すぐの急な人事異動は難しいと言われ無理のない範囲で仕事を続けることにしました。
その頃から私はマイナス思考になり、腰の痛みからか同僚にもきつい言葉遣いになっていきせっかく何年もかけて築いてきた信頼関係を簡単に壊してしまったのです。
後悔しても1度壊した信頼関係はなかなか取り戻せるものではなく、ぎくしゃくした関係が何か月も続きました。
どんな仕事でも人間関係の形成は重要だということは分かっていたはずなのに…
もう1度上司に退職希望を伝えた時はストレスからか5キロ近く体重も減少し、顔もげっそりとしていました。もう限界でした。
もう少し客観的に自分を見て、自分にもう少し社会的経験値があればと後悔の言葉ばかり出て反省しました。
たくさんのこと学べたこの会社には今でも感謝の気持ちしかなくこの経験を糧に前向きに再就職に取り組もうと思います。
40代半ばの再就職は年齢の壁もあり厳しいようですが私は現在ハローワーク主催の職業訓練校へ入校し資格を取得しようと計画しいくつかの転職エージェントにも登録を考えています。
転職は人生において大きなライフイベント!次の大事なライフイベントを成功させたいと思います。
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